きずな あとがき
-紲- あとがき

お暇でしたら あとがきなんぞ読んでみてください。
長いんで、別に興味ない人は読まなくていいですからね(笑)


 一章  玉響 -たまゆら-
井戸が閉じてしまい、二人ともおそらく初めは戸惑っていたんじゃないかな〜と思いまして、
お互い忘れようと歩いていく というはじまりにしました。
この時点では、四魂の玉が消滅したことによって、井戸も役目を終えて
二度と繋がらないのだと思っているわけですね 二人。
原作の最終回が比較的、かごめ視点だったので、この「紲」は二人の心情・状況が並行して
展開してはいますが、どちらかと言うと犬夜叉視点で描いてます。
まあ、私が犬夜叉の気持ちをたくさん表現したかったから、とも言えますが・・・。
「玉響」とは、ほんの少しの時間という意味で、二人が過ごした時間は1年くらいと
あまりにも短い時間であったため、使いました。

 二章  夕月夜 -ゆうづくよ-
この章は、犬夜叉・かごめ共に「忘れられない」「忘れたくない」と気持ちを決意する展開にしました。
犬夜叉は、かごめの為を思って忘れようとするのでしょうが、やっぱり彼女の存在は大きいと
認識すると思ったので・・・。弥勒や珊瑚たち仲間に弱音を吐けない、
その為、犬夜叉と同じ気持ちで同じ境遇だった地念児の所に行ったら、少しは弱音が吐けるかと
思いました。地念児の言葉で、大切な気持ちを取り戻す――・・・という展開にしたかったのです。
ここまで、犬夜叉は笑顔を見せてなかったけど、去り際少し笑顔を取り戻してます〜。

シリアスな話なので、ギャグがあまり無いんですけど、描いてて楽しかったのは
地念児に驚く七宝に、驚かれてビクつく地念児、それを見た犬(「こいつ変わってねぇな」)的な表情。
あと、りんちゃんの、村が危険なときは殺生丸が来る発言。
うん、来るかもしれないですね お兄様。(笑)

ラストは、骨喰いの井戸は四魂の玉がなくても繋がる、ことに気付く二人。
これは原作一巻あたりを読んでると、そーゆー事だと思います。
かごめの気持ちで繋がったり、井戸を壊すと繋がらなくなったり、
何故か百足上臈が井戸を通ることができたり、疑問がいくつか残った不思議な骨喰いの井戸・・・。
でも、この時井戸が繋がらないのは、原作どおり、かごめの気持ちのせい、ってことにしました。
(何があっても原作重視)
犬夜叉やみんなに会いたくても、まだ心のどこかで迷いがあり、お互いの世界を行き来する生活を
この先ずっと送れるはずもなく・・・と、葛藤していたんだと思います。

犬夜叉の弥勒への態度も、地念児に会う前と会った後では、変わっています〜。
弥勒ともかごめの話は一切しない、という感じだったけど、地念児に会ったあとは
少しだけかごめの話をする。でも、原作最終回の、弥勒が「犬夜叉はあまり語らない」発言を重要視し、
多くは語らせないようにしています。(とにかく原作重要視)

タイトルの「夕月夜」は、月が出ている夕暮れ という意味です。

 三章  暁露 -あかときつゆ-
三章では、珊瑚が身ごもります。幸せの象徴とも言えるご懐妊に弥勒も喜び、
幸せそうな二人を見つめる犬夜叉。この際の犬夜叉の心情は、おめでたいと喜んであげたくても
その余裕はまだない感じです。

そして、井戸は繋がるはずなのに、なぜか一向にその気配を見せない。
犬夜叉は何度も井戸の中に飛び込んだんだと思います。(切なー)
「忘れない」と決めた犬夜叉ですが、毎日心は揺れたんじゃないかと思います。
心細くなる日もあれば、強く在れる日もある。かごめの気持ちが遠くに行ってしまったのだと
不安に思う日もあったかと思います。
以前の自分がどれだけ、かごめを傷つけてきたかと悔やんで責める日もあったと思いました。

そして、りんちゃんに会いに来た殺生丸お兄様。
ついでに弟を心配して、元気つけようとしてます。(笑)
お兄様の言葉、すんごくまわりくどいです(笑)言ってる意味みんな分かったかしら?
まわりくどいセリフ難しかったな。
16ページからのお兄様の言葉を翻訳しますね(笑)←え?
「おまえ(犬夜叉)が人間の女を待ち続けて、そのまま死んだとしても、別に興味ない」と。
「半妖のおまえは殺生丸とは、もとから違うけど、人間の女に入れ込むなんて
お互い父親に似ちゃいましたねー」と。
「昔から無様な格好を見てきたんだから、今さら女一人の為にボロボロになったおまえを見ても
見下げたりしないしないよー。」と、いう感じです。(笑)
励ましに来た殺生丸の意図が、さっぱり分からない邪見も好きでしたv

そして、朔の夜。先ほども言いましたが、心細くなる日代表です。
いつもそばにいてくれたかごめがいない、朔の日。
井戸が繋がらなくなってから、朔の日は一人で過ごしてきたんだと思いました。
(だって、弥勒と珊瑚は新婚でしょ。楓はりんちゃんと一緒だし。)

一人でいると、特に朔の日で心細い時は、考えが悪い方向へといってしまいがちです。
他の男と一緒になるかもしれない、と想像しただけで我慢ができなくなって井戸へと走る犬夜叉。
今まで、しおらしかった犬夜叉だけど、やっぱりわがままな感情は、残っていて欲しいと思います。
そして、この先ずっと一人で生きていかなければならないのか――という不安。
犬夜叉の泣き顔は初めて描きましたけど、やっぱり辛いです。

タイトルの「暁露」は、明け方の草木に落ちる露 という意味です。
犬夜叉の手に落ちたのは、果たして露だったのか、かごめの涙だったのか―――?

 四章  沫雪 -あわゆき-
この章は、桔梗との決別を描いてます。楓との会話が長ったらしいですね。(笑)
楓は思っているより、犬夜叉の心に気付いていたんじゃないかと思います。
桔梗も、死んだ自分に先の将来など無いことは分かっていた。
でも犬夜叉への想いがどうしても捨てきれず、生前押し込めていた気持ちが、
死んだという事実にも煽られ、爆発していってる感じがしました。(原作を読んだ感じでは)
初めは本当に、犬夜叉を連れて逝こうとしてましたけど、最後には犬夜叉に生きて欲しいと
思うようになったと思います。彼女の心は浄化されていったのだと。
そして、その浄化をしたのは他でもなく、かごめだったと思ってます。

犬夜叉は、桔梗を好きだったし、それは間違いないでしょうけど
私の見解では、好きの中に罪悪感も含まれていて、桔梗を優先するしか無かったのだと思ってます。
あとから出会ったかごめへの気持ちが、どんどん大きくなっていく事に気付いていても
桔梗への負い目のせいで、それを言えなかった。
かごめを選び桔梗を無碍にすることは、再び桔梗を裏切ることになるのではないかと―、
犬夜叉の心情を、そう解釈してました。つっても、理屈じゃないんですけど・・・。
私はずっとそう感じながら、原作を読んでましたので・・・。

話、戻そう。
珊瑚が双子を産みました〜〜〜。弥勒は親バカになりそうな気がします。(笑)
特に女の子だしねー。
しかし、無事出産できて良かったね、なんて犬夜叉が言うはずもないだろうな、と。(笑)
でも見上げた空には、いつもより星がきれいに輝いているように見えた。
犬夜叉が仲間の喜びに、心から祝福している気持ちが現れてます。
(ホント、1コマ1コマに結構意味あるんです・笑)

そして、鋼牙も励ましに来ました〜。犬夜叉人望あるねー。(笑)
それもかごめと出会えたからだと思います。
双子をあやす銀太・八角がツボ。この二人本当に好きだ。
鋼牙も素直に「かごめを待つことだけに集中しろ」と言いたいけども、
そーもいかないのですな。(くやしいからね)
彼の中でも、気持ちが矛盾しているのです。(かごめが好きな気持ちと犬夜叉を励ましたい気持ち)

そして、父親となった弥勒は、いっつも子連れでどっか行ってる。
この理由は、5章の最後のほうで明かされてますね。
一章でも言ってますが、「家を持つのはいい」というワケで、弥勒は犬夜叉に家を用意してました。
もしも、かごめが来たら一緒に住むのもいいだろうと。用意周到な男。ビバ!!
父親なんかになるはずない、と言う犬夜叉に、それでも用意しておいて損はないと思っていたのでしょう。
おそらく、村の人たちにうまいこと頼んで建ててもらったのだと思います。

タイトルの「沫雪」とは、沫のように溶けやすい雪 という意味です。
四章のラストが冬の終わりなので雪解け、そして春の訪れと再会が待ってます。

 五章  桜花 -さくらばな-
この章でようやく再会です。(どんだけ長いねん)
原作の最終回に照らし合わせながら描いております。(ところどころ端折ってるシーンはありますよ)
描いてて楽しかったのは、双子が犬夜叉の耳に触って「いぬー」「みみー」と言う前のコマ。
がっしがし、と犬夜叉の体(髪)をよじ登っているトコロが好きです。
絶対、あーやってよじ登ったんだと思いません?(笑)
そして、かごめの匂いに気がつき、井戸まで走って、手を差し出し、かごめが現れる。
この間、何ページあるんだ、ってくらいどっさりページを使いました。
再会シーンは重要ですからね!(〃⌒∇⌒)ゞえへへっ♪
再会してもまだ実感がわかず、犬夜叉は座り込み、弥勒も珊瑚は気を利かせて退場。
こっからが犬かごタイムです。(笑)
犬夜叉に今までの悔やみのセリフを言わせようかとも思いましたが、1〜4章で散々悔やんできたので
くどくないように、あまりセリフを多くしない事にしました。簡潔にね。

そして、原作には無い、告白とちゅー。描きました。王道と言わんばかりに言わせてみせよう 
それが二次創作の醍醐味。「らんま」も「うる星」でも「好きだ」の告白は、結局言わせてないけど
言わせよう〜という心意気みたいのはありましたよねv「犬夜叉」では無かったのが残念だが。
(個人的には「うる星」の終わり方が、かなり好きでした。)

しかし、あんだけ後悔してきたんだから、「好きだ」の一言くらい言わないと駄目ですよね(笑)
二人が気持ちを確かめ合って、ちゅー。うん、王道。でも、ケジメ的にもそーいう展開がいいと思いまして。
私の理想の、犬かごちゅーです。二人が心から笑顔になって、ちゅーするのがいいな、と。
だって二人にとっての、初ちゅーですよ。サラッとしたら、面白くないでしょッ!!(←こだわるなぁ)
照れ具合は必需品でしょ!(←とにかくこだわるなぁ)

そして、かごめの決意(ずっとここにいる宣言)の後の、プロポーズ。
ええ、二次創作の醍醐味その2です。
「嫁にくるか?」と尋ねる感じのプロポーズ。(その方が彼らしいかな、なんて。(笑))
かごめの「今すぐ?」の切り返しに戸惑う犬くん、描いてて楽しかった。

実は、告白、プロポーズ(嫁にくるか)のセリフ、「今すぐ?」の切り返し、このやり取りは
もう「紲」を描く時から、決めてました。(笑)そんでもって「家持ってねーぞ」のセリフも。
だから、1章でも「家」の話が出てきてます。弥勒と犬夜叉の会話でね。
ラストに、弥勒が用意していた家に二人は住むようになる。締めがこれですから、「家」は
重要なキーワードでしたv

そして、楓ばあちゃんの家にて、みんなと談笑。
祝言をしない、というのも決めてました。どう考えても、犬夜叉が祝言をあげると思えなくて(笑)
でも、弥勒は祝い酒くらいは、と思って持ってきてますね。内輪でお祝い〜。
そして、先ほども言ったけど、弥勒の用意した家に行きます。
「おらも今夜はここで…」と言う七宝を掴まえ、弥勒・珊瑚またまた退場〜。
二人とも一緒に住むことは、まだちょっと先だと思っていたので、あっけに取られてる。(笑)

そして、犬かごタイムその2〜。
1〜4章まで一人で辛そうだったので、思いっきりラブラブさせてみた。(笑)
改めて、ちゅーとか迫られると照れる犬夜叉が私は好きです。
そして、「言ってねえだろ、そんな何度も」のセリフも好きだ。(笑)うん、一回しか言ってないね。うん。

結構長い間、犬かご漫画を描いてきましたが、一度も犬夜叉に「好き」って言わせた事がないです。
原作で言ってくれるまでは、絶対に言わせないように描いてきましたが、
結局原作では言わなかったので、もう解禁だろう、と自分の中で吹っ切った感じです(笑)
まぁ、ちゅーシーンは我慢できなくて、すでに何度か描いてきたけども
この「紲」で犬かご初ちゅーって思って描いてます。


そして、ラストは星空の下の二人。
原作が、かごめ視点の終わり方なので、こっちは犬夜叉で。(笑)
(もうどこまでも犬夜叉がすきな管理人ですわ)

この後、二人はどーしたのか・・・・それを6章で描いてます。
1〜5章までで「紲」は終わり。番外編って形で6章です。



「紲」は、原作終わった後から、ずっと妄想して…、いろいろ構想して描き上げました。
まぁ大量のプロットが必須で、長い時間かかりましたけど、
ようやく形になって私は満足です。(きっぱり)
私の自己満足にお付き合いくださって、有り難うございました。

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「わんころ屋」 ころ 
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